FRBによるQTに影響



まずは投資家の余剰資金の置き場となるリバースレポから見て行きます。⬇️

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上記は⬆️投資家の余剰資金の置き場となりリバースレポのデータとなります。

一昨日は減少しましたが、このところ減り方が緩やかとなり、一方で準備預金は増加傾向となっていることからFRBの総資産は減らなくなり横這いとなって来たので事実上、FRBによるQTは終わったと言える状況です。

昨年は

QTで株価暴落!

と1年中、大騒ぎとなっていましたが、そもそもQTと株価とは因果関係が無いので根拠の無い話でしたが、さすがに、これだけ過去最高値更新が続いたことからQTと株価を結び付ける話は無くなりました。

リバースレポは投資家の余剰資金の置き場となるのでリスクゼロで5%以上の利回りを得られることからリバースレポから引き出して投資する時にはリスクはあっても5%以上の利回りを得られると投資家が判断している時なので、自ずと株式市場が主たる投資先となります。

リバースレポが減ると国債が買われるから金利は下がり株価は上がるのだ‼️

という天才バカボンみたいな主張もネット上にはありましたが、リバースレポが引き出されたら国債しか買われないとの主張には勿論、何一つ根拠はなく、実際にリバースレポの推移と金利とは何ら関係性が無いのは一目瞭然なので意味の無い主張となります。

次に投資適格債の上乗せ金利とジャンク債の上乗せ金利を見て行きます。⬇️

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上記は⬆️上段が投資適格債の上乗せ金利となり下段はジャンク債の上乗せ金利となります。

投資適格債はリスクが低いので国債の金利は上昇しても委細構わず、ひたすら低下しており、それだけ投資家が殺到していると言えます。

ジャンク債は格付け会社が投資には不適格と格付けした企業が発行している社債となるので、それだけリスクは高く債券市場で国債の金利が上昇すると企業の破綻リスクが増して債務不履行のリスクが高まることから通常は国債の金利が上がるとジャンク債の上乗せ金利も上がりるので国債の金利と上乗せ金利の両面で金利が上がることから急速に破綻リスクが高まります。

昨年3月に銀行が破綻した時は投資適格債、ジャンク債共に上乗せ金利が急上昇し金融市場全体に緊張が走った状態で

金融危機!

リーマンショック再来!

信用収縮!

など実際には何一つ根拠は無かったのですがパニックのような状態となっていました。

ただ、それでも上乗せ金利の上昇は限定的となり、期間も極めて短期間となっていたので1週間から2週間程度の騒動で終わっています。

この時のような上乗せ金利の急上昇が更なる上昇となり長引いて来ると実際の金融危機へと繋がって行くので、リセッションに陥る兆候は、このデータからも得ることが出来るので、いつかは、このデータを見ながら

リセッション入りの兆候となっているのでポジションを落とした方が良い局面だと思います。

と書く時が訪れます。

次に投資適格債とジャンク債の実際の金利を見て行きます。⬇️

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上記は⬆️上段が投資適格債の実際の金利となり下段はジャンク債の実際の金利となります。

どちらも国債の金利が一時期よりは上昇しているので少し上昇していますが、過去1年の水準から見ると最も低い水準となっており、それだけ事実上の金融緩和が進んでいる訳であり、経済が好調になるような金融環境にあると言えます。

次に予想インフレ率を見て行きます。⬇️

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上記は⬆️予想インフレ率のデータとなります。

予想インフレ率は債券市場で算出される物価指数となるので、債券市場の参加者の物価予想となりますが、債券市場は現実の物価動向とのズレが目立つようになり、上昇しても株式市場へのマイナスの影響は低下しています。

一時的な現象となるでしょうが足元のPCEが過去7ヶ月平均の年率換算で1.88%にまで低下している状況で2.3%とは如何にも高過ぎることから株式市場は債券市場のデータを相手にしなくなっている状態です。

それだけ債券市場の分析が実態とズレており壮大な判断ミスを債券市場全体でしている状態なので早く現実を見て欲しいものだと思います。

日々、債券市場への信頼が低下し嘲笑されていることに気が付いて欲しいと思います。

次に予想インフレ率を前半と後半に分けて見て行きます。⬇️

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上記は⬆️上段が前半5年の予想インフレ率となり下段は後半5年の予想インフレ率となります。

後半5年の予想インフレ率が2.2%に近付き、割って来ると、リスク選好が高まるので株式市場の一段の上昇となって来ると思います。

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