設備投資の先行指数

 



まずは先ほど発表された機械受注を見て行きます。⬇️


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上記⬆️のような結果となりました。

市場予想を大きく下回る結果となっていて上記のデータは前月比となりますが前月比で4.9%のマイナスとなっていて前年比でも市場予想は0.2%のプラス予想でしたが、下振れしたので前年比でも5%のマイナスとなりました。

機械受注は設備投資の先行指数となることから単純化すれば、今後の設備投資は前年比で5%のマイナスとなって行くという内容となることから、ちょっとショッキングな結果でした。

日銀短観の企業の設備投資計画は好調なので設備投資は増加傾向になって行くと予想していましたが、まさかという落ち込みとなっています。

機械受注は振れが極端なので2ヶ月平均や3ヶ月平均で見るのが妥当となりますが、その視点から見ても減少傾向が続いたゆえの前年比5%のマイナスなので、物価上昇を加味した実質は更に悪い結果となるので、ちょっとショッキングな結果です。

単純化して物価が3%の上昇とするなら物価を加味した実質だと8%のマイナスとなりので中身は更に悪いという結果です。

またGDPを労働者数で割ると

GDP÷労働者数=一人あたりの労働生産性

となるので

労働者数×労働生産性=GDP

という関係となり、人口減少で労働者数が増えなくなる日本では労働生産性が向上して行かないと経済は成長しないことを意味します。

その労働生産性を向上させる最大の要素とは設備投資であり、設備投資が増えて労働生産性が向上し経済は成長して行くのが基本的な経済成長のモデルとなります。

単純に考えれば設備投資しない企業の利益が増え続けて行くことはあり得ないので設備投資を増やして労働生産性を向上させて利益を拡大し賃上げして行くというのが基本的な経済成長のモデルとなる訳です。

工作機械受注も見て行きます。⬇️

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上記のように⬆️製造業の設備投資を把握出来る工作機械受注は金額ベースで見ると右肩下がりで減少しており、製造業の不調は世界的な現象なので割り引く必要はありますが、それにしても製造業の不調と設備投資の減少は際立ちます。

このような様々な景気の先行指数を集めて指数化したのが景気先行指数となりますが⬇️

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上記のように⬆️景気先行指数は3年近くも右肩下がりで低下しており、日本経済の実態は先行きも含め、かなり悪い状態と言えます。

実際にGDPは⬇️

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上記のように⬆️7月~9月期は前期比年率で2.9%のマイナス成長となっており、大幅なマイナス成長率となっていることから10月~12月期もマイナス成長率となると正式なリセッション入りとなります。

景気先行指数が底割れし機械受注も急減していることからリセッション入りは確実だと見ているのですが、一方で昨年成立した巨額の景気対策は実行されて行くので深刻なリセッション入りとはならないと思います。

日経平均など海外の売上比率が高い銘柄は海外の好調な経済の恩恵を受けるので爆上げラリーとなっていますが、国内の売上比率が高い銘柄には注意が必要と思います。

アメリカもユーロ圏も経済は成長して行くので日本経済だけが深刻なリセッション入りとはならないので心配は不要だとは思いますが銘柄選びには注意して下さい。

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